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菜園小動物について

菜園には実に多彩な小動物が棲んでいます。野菜や樹木の葉を見苦しく縮れさせてしまうアブラムシや葉を食い荒らす毛虫、それらの害虫を食べるテントウムシやカマキリ,クモ等が一生懸命生きています。害虫を農薬で殺しそれを食べる益虫も全滅させるのではなく、なんとか益虫を保護し、害虫を目立たなくするよう、観察し益虫の手助けをしています。

種類
宮菜園では、主に以下の様な種類の虫達が生活しています。虫たちに取っては益虫とか害虫とかに分類されるの不本意と思いますが、果物や野菜を栽培する上でという事で分類しています。 各小動物の大まかな特性は本ページで説明していますが、より詳細な説明が必要な虫については専用のページを設けてあります(以下の表にてリンクの貼ってあるもの)。
害虫 アリ  ウンカ/ヨコバイ  カミキリ虫  グンバイ  ケムシ コガネムシ ダンご虫  ナメクジ   
益虫 カマキリさん  クサカゲロウさん  クモさん  テントウムシさん  ハチさん
ミミズさん  メダカさん
分類不能 カエル君  ネコ君  ヤモリ君


直接葉や幹を食害する訳では無いですが、蟻が害虫の被害の被害を拡大したり、大きな影響を与える事が少なくありません。
野菜や果樹につく油虫やカイガラムシを飼育しており(敵から守ったり別の葉に移動・拡大させています)、蟻によって油虫やカイガラムシが急激に増えます。植物の葉のほか、パセリや苺の若芽の処に土を盛り上げ油虫の住みやすい環境を作りせっせと育てており、菜園にとっては困った虫です。

ウンカ/ヨコバイ

宮菜園では主にキュウイの葉の裏について葉を食害します。5月頃から発生し、成虫に成るころまで放任すると、食害された葉は黄色っぽくなり、腐敗し易い実になったり、来年の花芽が少なくなったりします。以前はあまり見かけなかった虫なので、海外からの外来種かも知れません。小さいころは白っぽいですが、大きくなると赤い色が付き、結構すばやくなります。現在のところ農薬を散布するしか駆除の方法が見つかっていません。
発生し始めたウンカ/ヨコバイ - 2007年5月19日撮影
キュウイの葉に発生し葉の裏から食害します。中央に写っているのがほぼ成虫の大きさですが、このあと頭の部分が赤くなり飛ぶようになります。食害により葉が黄色くなり、今年の実の成熟及び来年の花芽の着生に悪影響があります。

カイガラムシ
カイガラムシには色々な形をした種類がありますが、放任しておくと木の養分が吸われ木が衰弱したり、実が汚れてしまったりします。私は、通常、発生に気が付いた時点で、手や棒でこすり落とすようにしていますが、かなり広がった様な場合は薬剤を散布して駆除していま。

春先のカイガラムシ - 2009年4月19日撮影
ミカンの木を移動中のカイガラムシ。この頃の時期はまだ移動しています。見つけ次第すりつぶして駆除します。

温室内ミカンのカイガラムシ - 2011年12月18日撮影
ミカンの木に着いたイガラムシ。温室内では冬でも繁殖し、手での駆除は間に合いませんので、マシン油、スミチオンなどで駆除します。
温室内アセロラのカイガラムシ - 2011年12月18日撮影
アセロラの木に着いたイガラムシ。マシン油、スミチオンなどで駆除します。
 


蛙さんは私の代わりに虫取りを行ってくれるので益虫の部類に入るのでしょうが、あるビデオを見た際、孵化したカマキリの子供を蛙が次々に食べるのを見てから大分認識が変わりました。当面まだ黙認していますが、積極的には大切にしていません。最近は樹の上などにいる蛙をみると、カマキリは食べないでよー、とひそかにつぶやいています。

春先の蛙とミミズ - 2001年3月18日撮影
畑の草を取っていたら蛙とミミズが飛び出して来ました。秋には黒っぽかったのにいつのまにか白っぽくなっていましたが、蛙も日焼けするのかな?
春先の蛙 - 2001年4月10日撮影
日差しが強くなり蛙が大分黒っぽくなってきました。キュウイの木の根元にへばり付いていたのでモデルになっていただきました。

カマキリ
カマキリは毛虫やチョウ、ハエ、コオロギ/バッタ類、油虫等を食べてくれるので菜園の役に立ってくれています。以前はモンシロシャチホコが発生するとかなりの枝が丸裸にされていたのが、最近は成虫になる前に数分の一に減っており、被害も問題にならない程度のことが多いですし、大量に発生していたバッタ類も細々と生息するだけになり、害虫が全滅という訳ではないですが、果物や野菜の被害があまり気にならない程度に減って来たケースが増えています。
ただ、害虫が減るとカマキリの食料がなくなることになりますので、害虫の数とカマキリの数がある程度の比率になったところで均衡がとれる状態になると思います。この均衡が破壊されない様、カマキリの天敵であるカマキリタマゴカツオブシムシからの保護を行って行きたいと思っています。

クサカゲロウ
クサカゲロウの親は毒にも薬にもならない様ですが、幼虫はアブラムシを食べるということで、最近はありがたい虫と認識しています。ただ、あまり大量に発生する訳では無いようですので、生態を観察中と言ったところです。

クサカゲロウの卵- 2006年5月29日
以前は毛虫の卵と勘違いし駆除したこともありますが、クサカゲロウの卵であり、幼虫は油虫を食べるので最近は大切にしています。
クサカゲロウの幼虫 - 2006年5月29日
左側の団子虫を緑色にしたような虫が、白っぽい色の油虫を盛んに食べているのを見つけました。通常のテントウムシはこの油虫をあまり好まない様で、他の種類の油虫が食いつくされても、最後まで残っています。この白い油虫を食べてくれるのがクサカゲロウの幼虫の様です。

蜘蛛
春になると木の上などに蜘蛛の赤ちゃんが大量にうごめいています。以前はなんとなく気持ちが悪く発見したら薬をかけて退治していたのですが、最近は害虫を食べてくれる大切なお客さんとして歓迎しています。蚊や油虫、毛虫の親である蛾や蝶を食事としてくれるようです。気の早い蜘蛛さんは3月頃〜畑を走り廻っています。この頃はまだ虫が飛んでないので巣(というより狩猟用の網ですね)は張っていません。初夏頃〜菜園のあちこちに蜘蛛の巣を張る様になります。

大きな蜘蛛 - 2001年9月30日撮影
この頃になると2-3mの大きな網を張った蜘蛛が多くなります。でも網にはあまり蛾やチョウはかかっていないような・・・

グンバイ
梨やリンゴ、サクランボの葉の裏に付き葉を食害します。食害がひどいと葉が黄色くなり、そのうち黒っぽく汚れ、樹勢が落ちてきますので、花芽の出来実の成熟に影響があります。現在のところ農薬散布しか駆除の方法が見つかっていませんが、なんとか天敵などによる駆除が出来ないか観察しています。

葉を食害するグンバイ - 2007年5月19日撮影
リンゴの葉の裏で葉を食害しているグンバイです。写真は一匹の例ですが、だんだん数が増え、葉の食害もひどくなります。

毛虫
毛虫は、菜園に取って、あまり嬉しくない害虫のです。宮菜園でも、以下のような毛虫類が発生し、被害を受けることがあります。
アゲハ幼虫、アメシロ幼虫、イラガ、コスカシバ、テッポウ虫、ネキリムシ、ハバチ、蓑虫等。

コガネムシ
コガネムシは、当初それほど多くの発生も見られず、傷物の果物に着いて多少実を食べているな、位の感じで見ていましたが、コガネムシにも色々な種類があり、葉を食べる種類があったり、鉢植えに卵を産みつけ根を枯らしたり色々な悪さが目に着くようになって北ので、見つけ次第捕殺するようにしています。

梨食害- 2012年6月23日撮影
虫食いの梨でしょうか、まだ小さな実がコガネムシ齧られていました。
葉食害- 2010年8月13日撮影
色々な野菜や果樹の葉も食害します。

ブドウの葉食害- 2014年8月2日撮影
ブドウの葉も好物の様で、油断していると葉を食い尽くされてしまい、実が収穫不能になることもあります。
捕獲- 2014年8月2日撮影
手で捕獲しようとすると、すぐ下に落ちて隠れたり飛んで行ったりしますので、広口のビンの中に落とし込むと捕獲が容易に実施できます。

根食害- 2012年11月18日撮影
幼虫は苗の根を食べます。右側の苗の根の様に、植木鉢に植えてあった苗の根が丸坊主にされる事があります。
幼虫- 2012年11月18日撮影
植木鉢に入っていたカナブンの幼虫です。土をかき回してみたら、結局一つの鉢に30匹ほどの幼虫がいました。これでは苗の根が食い尽くされ枯れてしまいますね。


団子虫、ナメクジ
これは野菜に悪さをするので好きになれません。特にナメクジはレタスや白菜の中に入り糞で中を汚しまくりますし、野菜の小さな苗を食害したり、熟したイチゴに穴をあけて食べたりしますので、結構被害は大きくなることがあります。昼はあまり見かけないので存在に気が付きにくいですが、夜になると出てきて活発に活動する様です。イチゴや野菜の小苗が食害されていたり、土や野菜の上に粘膜が乾燥したような形跡があったらナメクジを疑って見た方が良さそうです。食害されては困る場所に直接ナメクジや団子虫退治専用の薬をまいたり、小さなおもちゃの家を作ってその中に薬をまき、集まって食べてくれるようにして駆除しています。

テントウ虫
4月中旬ころからテントウ虫が少しずつ増え出します。油虫が増える5月頃にはテントウ虫の赤ちゃんや幼虫が木の上や野菜に沢山現れ、盛んに油虫を食べてくれます。テントウ虫は油虫を食べてくれるので沢山増えてくれると嬉しいのですが、沢山のテントウ虫が生育する為には油虫も沢山必要ですので、多少矛盾を感じています。適度に増えて油虫を食べてくれるとうれしいのですが・・・。油虫が豊富な枝では、テントウ虫は殆ど動かないで油虫を食べています。一匹の油虫を食べるのに2、3分かかってしまうようで、油虫の数が多くテントウ虫の幼虫が少ない時はなかなか油虫が減りません。反対に油虫の数が少ない時はすぐ食い尽くしてしまい、テントウ虫は餌を求めてあちこち動き回っています。油虫がいない枝のテントウ虫は結構迅速に動き回っておりびっくりするほど素早い動きです。中には油虫が全くいない木に産みつけられる場合もあるようです。このような場合、可愛そうなので、見つけ次第油虫の沢山いる枝に移してあげることにしています。

猫:
猫が住み着くようになってからネズミがいなくなり、又生ゴミのなかで堆肥作成に不要な魚や肉を食べてくれるので重宝しており、堆肥作成場所には、猫が入れる様、蓋と囲いのブロック塀の間を少し開けてあります。ただし、泥足で車の上に乗り、車が泥だらけになったり、子猫が植えたばかりの野菜の苗の上を走り回ってめちゃくちゃにしてしまうのには閉口しており、最近は有り難い事より迷惑の方が多くなっています。

堆肥所の猫 − 2001年12月16日撮影
近づくと逃げるのでなかなか上手く撮影出来ませんでしたが、何とか無事撮影成功。この不細工な顔をした猫が宮菜園に棲み付いた映えある初代猫君です。2004年頃から見かけませんので死亡したかも知れません。
4代目と5.1代目 - 2005年4月撮影
4代目が又子供(白黒2色)を産みました。5代目薄茶i色トラの弟(?)にあたります。


キュウイ等果物たちが受粉し大きくなるためには必要な虫ですが、ちょっと飼育するという訳にはいきません。あまり大きくない蜂が集まって来て巣でも作ってくれないかと期待しています。どうすれば良く集まって来てくれるか判らないので、とりあえず野菜の花を咲かせたり、菜園の縁取りとして花を育てています。
尚、蜂は受粉のほかにも毛虫も食べてくれる益虫ですので、スズメ蜂以外は大切に扱っています。

菜の花の蜜を吸う蜂 − 2001年4月7日撮影
色々な花が咲いているため、天気の良い日は蜂が花に集まってきます。

菜園の蜂の巣 - 2007年8月15日撮影
この年は菜園に2ヵ所ほど足長蜂の巣が見つかりました。ブルーベリーを収穫していたら刺されてしまいましたが、この蜂は毛虫を団子状にして食べますので、少し痛いのは我慢して、保存しておくことにしました。
菜園の蜂の巣2008年 - 2008年8月3日撮影
2008年も菜園に2ヵ所ほど足長蜂の巣が見つかりました。これは大きい方の巣です。昨年の3倍ほどもあり、蜂の数は10倍以上になった感じがします。あまり、大きくなると危険になりますので、ほどほどが良いのですが、食料(毛虫)がふんだんにあり、繁殖してしまうようです。

足長蜂の狩 - 2008年9月7日撮影
落ちてきたか、引き落としたかしたモンクロシャチホコの中齢幼虫を補足し、肉団子にしようとしているところです。まだ毛虫の頭も残っていますが、結構短期間で肉団子にして巣に持ち帰ります。
菜園の蜂の巣 - 2012年8月12日撮影
温室のガラスとブロック塀の間に作られた足長蜂の巣です。ガラス越しなので安心して観察出来ました。

ミミズ
ミミズは私の代わりに畑を耕してくれる虫(?)の中でも一番大切な友達です。土の中を移動し、柔らかくすると同時に密封された土に酸素を供給してくれます。 
スミチオンやらマラソンやらの農薬を沢山使っていたときはほとんど見ることがなかったミミズですが、近年は、草を取ったり野菜を植えるために少し土を掘ったりするだけで良く見かけるようになりました。 
なんかの防衛本能があるのでしょうか、一寸土を掘り起こすと勢い良く飛び出してくるミミズさんもいます。
そのときは、少し土を掘って大切に埋め戻してあげます。なんかの本で読んだ事があるのですが、ミミズさんは紫外線に弱いそうで、まるでドラキュラみたいなところがあるようです。

尚以前からコンポストを用意して、台所から出た生ごみを堆肥化していますが、生ごみの堆肥化の為にミミズを活用しています。
コンポストの近くにシマミミズ繁殖用の湿地帯を作り、ミミズの好みそうな野菜くず等を置き、シマミミズが増えるようにしています。
増えたシマミミズは繁殖場所からコンポストの方に移動しますので、コンポストの回り一帯にシマミミズが住み着き、積極的に生ごみを食べて堆肥化してくれるという寸法です。
尚、シマミミズは釣りの餌にも利用しています。

生ごみ処理場所 - 2014年12月30日撮影
右側に2個のコンポスト、左側にミミズ繁殖場所を設置した生ごみ処理場所です。コンポストには台所の生ごみや雑草、樹の剪定屑等を入れています。肉類の生ごみは入れないようにしています。
ミミズ繁殖場所 - 2014年12月30日撮影
バナナの皮等比較的柔らかくて腐りやすい廃物を積み、その上に水を点滴するための箱を乗せています。箱には水道水がポタポタと落ちる程度の水を供給しています。

ミミズ繁殖場所 - 2014年12月30日撮影
水を供給している箱の下はいつも湿った状態で、腐りかけの果物の皮等を定期的に追加しています。
シマミミズ - 2014年12月30日撮影
ミミズ繁殖場所の野菜屑を少し取り除いた状態です。シマミミズが盛んに野菜屑を食べ堆肥化しています。

ミミズはバナナがお好き - 2015年7月12日撮影
ミミズの餌は野菜やくだものなら大差ないかなと思っていたのですが、どうやら結構好き嫌いが激しいようです。果物なら何でも同じかなと思い、自分で食べたビワ、スモモ、桃等食べかすを与えていたのですが、あまり食いつきが良くありません。写真左側は桃の皮等、中央から右はバナナの皮ですが、ミミズはバナナの皮の方にばっかり集まっています。どうやらミミズはバナナが好みの様です。
繁殖 - 2015年9月6日撮影
バナナの皮を食べに大量に集まってきます。現金なもので、しばらくバナナの皮の供給をさぼると、またコンポストの野菜くずの方に戻ってしまいます。

ナメクジ退治 - 2015年4月3日撮影
ミミズ養殖場はナメクジにも快適な環境の様で、ナメクジが沢山繁殖します。シマミミズはどうもナメクジが嫌いな様で、ナメクジがいるところはシマミミズの姿が少なくなります。写真は水滴供給用木箱のそばにナメクジ誘引剤を入れた小皿を置き、その上に大き目の皿を被せたものです。
ナメクジ退治 - 2015年4月3日撮影
ナメクジ誘引剤を入れた小皿です。ナメクジが沢山集まって来て死滅します。


メダカ
クワイなど水生の野菜を育てたり、挿し木等で水使う事がありますが、水を溜めておく事により一番困ることは蚊の大量発生です。これは、水生の野菜を育てている容器や池にメダカを数匹飼うことにより解決しています。 ボウフラだらけの容器にメダカを2,3匹入れると1日も経たないうちに食い尽くしてしまい、その後もボウフラが発生することはありません。
初夏に水生野菜用の容器にメダカを数匹入れておくと、秋には数倍に増えていることもあります。

ヤモリ
ヤモリは畑の役に立っているのかどうか判りません。でも毛虫の元になる虫を食べているような気がするので一応役に立っているのではないかと期待しています。まさかテントウ虫なんか食べてないよね、ヤモリさん。
ヤモリの日光浴 - 2001年4月22日
なんか獲物を狙っているのかな?

2016年2月10日更新

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