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アケビへの想い

 

初めてアケビというものを認識したのは小学生の頃です。実家が所有する山林の一つに柿の木が数本植えてあり、毎年秋になると家族何人かでリヤカーを引いて収穫に行くのが恒例行事になっていたました。その山林の場所というのが住んでいた家からとても遠く、道路の山の入り口まで3時間程かかり、さらにそこから徒歩でしか登れない急な坂道(獣道に近いかな)を15分ほど歩いた場所にありましたので、途中歩き疲れて大変だったと思います。ただ、大変であり途中ぐずを言っていた記憶もかすかにありますが、鮮明に記憶に残っているのは、途中でアケビを見つけた嬉しさや、柿の収穫、温水による渋抜きや干し柿作りの為の皮むきです。特に、アケビのあの紫がかった細長い実を、紅葉の綺麗な山のなかで見つけた嬉しさの記憶は、私がその後山里を好きになった原点の一つかも知れません。
学生時代にも、秋になると一人で近くの山に行ってアケビを探していましたし、埼玉県の行田に来て、友達が庭でアケビを育てているのをみると、妙に欲しくなったりしていた記憶が強く残っています。
しかし、借家ではアケビを育てるスペースはほぼ無理です。止む無く、園芸店で実付の鉢物を買って来て細々と育てていたのですが、鉢で育ても花は咲くのですが、実が全く付きません。しばらくはアケビへの思い入れは小さくなり、現在の菜園を始めてからも、しばらくは菜園の片隅でほったらかしにしておいて、次々と伸びてくる新芽を苦々しく思いながら剪定しているという状態でした。それが、近年またアケビへの思い入れが復活して来ました。多分、ある園芸雑誌に載っていた家の回りを全周だったか半周だったかさせて実を沢山付けている記事を見てからと思います。
菜園の片隅に植えていたものを良い場所に移し、菜園全周とは行かなくても3分の1くらいは枝を伸ばす意気込みで育てています。

種類

五つ葉アケビ 皮は食べるのには向かないですが、葉が小さく、三つ葉アケビとは一味違った風情があります。
  バナナアケビ 五つ葉アケビの一種。実と葉が黄色っぽい。2007年山田さんから苗木を頂育成中。
三つ葉アケビ 北日本の野山に自生している品種。皮は山菜として重宝される。
  若紫 早生の三つ葉アケビ
五葉アケビ 三つ葉アケビと五つ葉アケビの交配種で、葉の形は三つ葉アケビに似るが、葉が5枚付く雑種もある。
ムベ 通常のアケビとは異なり常緑性。アケビの様に実が割れず、形、色が異なる。

世話

若芽に油虫とイラガが発生しますが、低い位置で枝を伸ばしているので比較的簡単に駆除できます。これまでの生育の状況から見ると剪定に注意が必要のようです。近所で植えているアケビを見ると枝がかたまってジャングル状態になっているケースがありますので、適度に枝を間引きながら、ツルを上手く長く誘引し、葉や枝があまり混み合わない様にするのがコツの様に思います。ただし、暑さや乾燥にはあまり強くない様で真夏に落葉が多くなる事もあります。適度に葉を多くしたり、雨が少ない時期は根元に水を与える等の配慮も必要な様です。とりあえずは剪定と生育の関係の様子を見ながら、菜園を半周させるくらいのつもりで、葡萄棚や塀に沿ってのばしています。ツルを長くする為、先端を持ち上げて、先端部分は垂直に伸ばす様にしています。

利用
子供の頃よく山で食べたものですが、生食の他皮が炒め物などとして利用出来ます(三つ葉アケビ)。又若芽は一部の通の方が愛好する貴重な山菜ですが、大量に必要なので収穫するのはなかなか難しいです。我が家の菜園では、春先に一度一掴みほど収穫し、山の味を楽しむ事もあります。。

生育状況等:

菜園の境界のアケビ - 2001年4月7日
1年で5m位伸びました
アケビの子供たち-2006年 4月15日撮影
昨年成ったアケビの種が親木(三つ葉アケビ)の根元に落ち大量の子供たちの芽が出てきました。変わった葉の物でも無いかと思い見ているのですが、殆ど三つ葉アケビの様です。

三つ葉アケビの花 - 2011年4月11日
木が成熟してくると、毎年同じ場所に花が咲きます。
三つ葉アケビの新芽 - 2011年4月11日
三つ葉アケビの新芽は山菜として珍重されます。茹でてウズラのタマゴを落として食べるのが最高です。左が三つ葉アケビの新芽、右がワラビです。

食べごろ- 2009年10月12日撮影
実が割れて丁度食べごろの実です。
少し遅い実 - 2009年11月1日撮影
こちらは少し遅く熟した実です。

若紫- 2012年5月20日撮影
若紫という早生種の三つ葉アケビを接木してみました。
若紫の実- 2014年9月21日撮影
若紫の実です。通常の三つ葉アケビより1ヶ月位早く熟しました。

五葉アケビ- 2015年10月18日撮影
右が通常の三つ葉アケビ、左が五葉アケビの実です。我が家の五葉アケビは、三つ葉アケビより少し熟期が早く、色は薄めの紫になっています。

五つ葉アケビの花 - 2009年4月5日撮影
左右の2個が雌花です。(武蔵水路脇自生)
五つ葉アケビと三つ葉アケビ - 2009年4月5日撮影
自然受粉のため混植しています。開花は同時期位です。

五つ葉アケビの未熟果 - 2007年7月7日撮影
大分大きくなっていますが、まだ未熟な状態の実です。
五つ葉アケビの完熟果 - 2009年9月20日撮影
完熟の状態です。

堀内さんちの五つ葉アケビ - 2013年4月21日撮影
堀内さんちの五つ葉アケビを接いで見ました。生育旺盛です。
雄花 - 2013年4月21日撮影
堀内さんちの五つ葉アケビの雄花です。武蔵水路脇自生の品種とバナナアケビとの中間みたいな花の色です。

雌花- 2013年4月21日撮影
堀内さんちの五つ葉アケビの雄花です。武蔵水路脇自生の品種とバナナアケビとの中間みたいな花の色です。
雌花- 2013年4月21日撮影
堀内さんちの五つ葉アケビの雄花です。武蔵水路脇自生の品種とバナナアケビとの中間みたいな花の色です。

バナナアケビの花 - 2009年4月5日撮影
左の1個が雌花です。五つ葉アケビの花と形は同じですが、色が異なります。

ムベの花 - 2009年4月12日撮影
今年初めての開花です。三つ葉、五つ葉より少し遅く開花しました。
ムベの花 - 2012年4月22日撮影
これまで花の数が少なく実も小さいのが少しだけ成るという感じでしたが、日当たりの関係か今年は実生苗に沢山花が咲きました。
大きな良い実だったらもっと良い条件のところ(現在は5本程の実生を枝が伸びすぎないよう切り詰めながら生かしている状態)に植えて上げるから、がんばれよ!

ムベの実- 2012年7月16日撮影
実生のムベの実です。実生はどんな実になるか興味があったのですが、意外と立派な実になりそうです。
ほぼ完熟果- 2012年11月18日撮影
ほぼ完熟状態の実です。

2015年2月9日更新

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