観察記録 2009年4月19日
 池ポチャ方式挿し木
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観察記録− 2009年4月19日 池ポチャ方式の挿し木


これまで、緑枝接ぎを行うための葡萄、繁殖のためのブルーベリー、宮菜園に無い品種を導入するための新果樹、接木のバックアップのための各種果樹、接木で枝が余った果樹、など色々な用途の挿し木を行って来ましたが、結果はどうも思わしくありませんでした。余った果樹の挿し木や接木のバックアップにかんしてはもともと重要視していなかったので、挿し木を行った事すら忘れたりしても殆ど問題になる事はありませんでした。又、ブルーベリーの挿し木も繁殖を目的としてどうにか成功させたいと思い、挿し木を行う用土を色々変えてみたり、ビニールで保湿を試みたりと努力し、それでも一回も成功しなくても、あまり困る事はありませんでした。
しかしながら、最近挿し木に対する考えが一寸変わってきました。以下の様な理由から挿し木の成功率を高める必要性を感じています。
@接木が非常に難しい品種やそもそも台木が無い品種の穂木を入手出来た場合の品種保存を確実に行う必要性
A穂木が少ない場合の品種保存
B台木と穂木との相性を確認する為の台木量の確保
Cブルーベリーの様に比較的多くの台木を必要とする場合の台木量の確保
成功率はどれくらいあれば良いかということに成りますが、まあ、50%位以上であれば、趣味の挿し木では十分ではないかと考えています。
宮菜園のこれまでの挿し木の成功率は、ブルーベリー、モモ、柿、スモモ、キウイ等で限りなく0%に近い(蟇目にみても1%以下の成功率は確実)ものでしたが、失敗の最大の原因は水の管理と考えています。ブルーベリーはこの点を考えビニールで保湿して見ましたが、この場合水分は確保できても、活着までに高温障害でやられてしまうようです。
葡萄は高温に強い様で、ビニールを被せても水分さえあれば枯れてしまう事は少ないですが、他の果樹は概ね高温には弱い品種が多いようです。
そこで、高温にならず、散水が不要な様に、池等に接木の鉢を入れる方式(とりあえず、これまでの方法と区別する為「池ポチャ方式」と命名)で色々な果樹の挿し木を試みる事にしました。とりあえず、これまで100本位挿し木を行って一本も成功していないブルーベリーから始めています。その他の品種は今春から開始しました。
状態は、今後も時々ご紹介していく予定です。

ブルーベリーの緑枝挿し − 2009年4月18日撮影
昨年7月20日に新鞘の緑枝を挿したものです。各穂木に葉を半分ほどつけて挿し木を行いました。21本挿して18本生きていました。一本抜いてみたら発根していたのでほぼ成功のようです。全てラビットアイ系です。
ブルーベリーの緑枝挿し − 2009年11月3日撮影
だいぶ成長しましたので、そろそろ植え替えようと思っています。

ブルーベリーの休眠枝挿し1 − 2009年4月18日撮影
3月1日に挿し木したものです。芽は出ていますが発根は未確認です。ハイブッシュ系が中心ですが、確認と台木を増やす意味からラビットアイ系も含めています。
何本かは発根して成功しましたが、2割位の成功率であり、あまり良い結果ではありませんでした。穂木の問題、時期、日当たりの問題などが考えられますが、明確には理由が判りません。4月に挿し木した方がはるかに成功率が高かったので、時期による違いかどうかは確認して見たいと思っています。

ブルーベリーの休眠枝挿し2 − 2009年4月18日撮影
4月5日に挿し木したものです。ハイブッシュ系が中心ですが、今年入手した台木用のシャシャンボの剪定屑も挿してみました。1mm以下の細い貧弱な枝が多いので、過度な期待は出来ませんが、何本かは活着してくれる事を期待しています。
ブルーベリーの休眠枝挿し2 − 2009年11月3日撮影
4月5日に挿し木したものです。非常に貧弱なシャシャンボの剪定屑を含めてハイブッシュ系の品種が概ね根付いてくれました。

各種果物の休眠枝挿し − 2009年4月18日撮影
3月1日挿したアンズ、南水梨、栗、水島柿、スモモ、バイオチェリー、桃、フェイジョア等です。挿し穂としては、接木には太すぎたり、細すぎたり、曲がっているもの等を用い、接木に最適な穂木は接ぎ増しのために確保しておきました。発根はまだ未確認です。
この後秋までに根付いたのは、スモモが3本、ユスラウメの台木が3本のみで、その他は全滅でした。この挿し木鉢の日当たりが良すぎた、ナメクジ等虫に食われた、そもそも挿し木が難しい品種だった等要因が考えられますので、来年は失敗要因は改善する様にして、再度トライする予定です。

ユスラウメ台木 − 2009年4月18日撮影
3月1日挿したユスラウメの台木です。上手く育ったらユスラウメを接いで、モモやプルーン、スモモ等を接いでみる予定です。

メダカの日光浴 − 2009年4月18日撮影
池を挿し木床にされているとも知らず、日光浴を楽しんでいるメダカの集団です。
池の様子 − 2009年3月2日撮影
挿し木苗の芽が出る前の状態ですが、池の中に赤レンガとか石とかを入れ、そのうえに挿し木床(植木鉢)を置いています。池の水位はあまり変わりませんが、時々ポンプでくみ上げた井戸水を追加しています。

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